アロエの4つの薬効成分

現在、世界各国でアロエの薬効成分についての化学的研究が進められており、これまでに多くの成分が発見されています。

 

アロエには、東洋医学で治療用の薬物として用いられてきた薬効と、民間で長い間の経験にもとずいて伝承されてきた民間薬的な薬効と、数多くの効用が知られています。

 

これらが正しいものであるかどうかの裏付けをとるためには、アロエに含まれる成分を知る必要があります。

 

アロエの含有成分は、大別すると、植物フェノール類系成分、単糖・多糖類成分、その他の成分の3グループに分類されます。

 

植物フェノール類系成分

 

アロエの殺菌作用の薬効の主体を担うのが植物フェノール類です。
フェノールというのは、ベンゼン環や芳香族環と直接ついている水素原子のいくつかが、水酸基と置き換えられた化合物の総称で、そのうち植物に含まれているものを、植物フェノールと言います。

 

アロエの中には、アントロン配糖体、アントラキノン類、クロモン誘導体の3系統の化合物が入っています。

 

アントロン配糖体は、アロイン(バロバロインとイソバロバロインの混合物)、アロイノサイドA・B、ホモナタロインなどです。

 

アントラキノン類は、アロエモジン、クリソファノール、ラバルベロン、ラムノサイドなどです。

 

クロモン誘導体としては、アロエシン、フェルロイルアロエシン、クマロイルアロエシンなどを含んでいます。

 

単糖・多糖類系成分

 

糖類は、薬用植物の薬効を考える時、重要な役割りをはたしている成分で、もっとも簡単な構造をもつ単糖類(炭素5~6個からなる化合物)と、それが複数個結合してできた多糖類に分けられます。

 

例えばブドウ糖や果糖は単糖類ですし、でん粉やセルロースは代表的な多糖類です。

 

その多糖類には、同じ種類の単糖が多数結合してできたものと、異なる種類の単糖が多数結合してできたものがあります。

 

異なる種類の結合体は複合多糖体と呼ばれますが、薬効的に重要な役割をはたすのは、このグループに多くみられます。
また多糖類とタンパク質の結合したものを糖蛋白と呼び、このものも、しばしば生体に貴重な薬効をもたらします。

 

多糖類は植物だけではなく、動物にとっても重要で、例えば、多糖類の一つのグリコーゲンは、筋肉や肝臓中に豊富に含まれ、エネルギー源の役目をはたし、細胞壁は、多糖類とタンパク質から成り立っています。

 

ところでアロエの単糖類は、グルコース、ラムノース、キシロース、アラビノース、フルクトース、ガラクトースなどが含まれています。

 

そして多糖類としては、セルローズ、アルドナンテーゼのほか、九州大学薬学部の八木博士によって抗腫瘍性が見出されたアロエマンナン、鈴木郁雄氏によって抗腫瘍性と消炎作用を有する糖蛋白として日本特許が認められたアロクチンAおよびB、東北大学薬学部の曳野教授が行った研究で見つかった血糖降下作用をもつあるボランAおよびBなどがあります。

 

 

その他の成分

 

その他の成分とは、1,2以外の成分すべてです。
例えば各種のビタミン、ミネラル、酵素、アミノ酸、植物ホルモンなどです。

 

ビタミン類としては、ビタミンA1、B1、B2、B6、B12、C、E、パントテン酸、葉酸を含みます。

 

ミネラル類としては、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、マンガン、クロム、銅、ゲルマニウム、塩化物、硫酸塩などを含有しています。

 

アミノ酸類としては、ロイシン、イソロイシン、リジン、アラニン、フェニルアラニン、メチオニン、バリン、チロシン、シスチン、ヒスチジン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン、が含まれます。

 

酵素としては、アリナーゼ、アミラーゼ、カタラーゼ、オキシダーゼ、リパーゼがあり、そのほかタンニン質、葉緑素、植物ホルモンなどが見出されています。

 

そして抗菌性と抗カビ性をもつアロエチン、抗潰瘍性をもつアロエウルシン、抗腫瘍性をもつアロミチンという薬理学上きわめて重要な意義をもつ3成分が、添田博士によりアロエより発見されています。

 

ムチン

 

大別した3グループの成分以外に、アロエにはネバネバsるう成分が入っています。
アロエの表皮をむくと、半透明のゼリー状物質が詰まっており、ネバネバするのがわかります。

 

動植物によくみらえるこうしたネバネバ成分は化学的に総称してムチンと呼ばれ、各種の多糖類とタンパク質の複合体から構成され、単一物質ではありません。

 

最近の研究で、このムチンが老化防止を始め免疫やアレルギーに大きなかかわりあいを持っていることがわかってきました。
動物の場合、ムチンは筋肉、皮膚、胃腸粘膜、軟骨、各種器官の結合組織に含まれています。

 

ムチンは、水分を組織に保っておく力・保水力が強いということと、結合組織の弾力性を維持する働きをもっています。

 

したがって、ムチンが減少してくると皮膚や筋肉の弾力やツヤがなくなり、シミや肌荒れが起こってきます。

 

胃腸粘膜のムチンが少なくなると、粘膜は乾燥気味になり、固くなり、弾力性がなくなってきます。
すると消化吸収の働きがうまくゆかなくなり、栄養吸収が悪く、体力、抵抗力が低下してきます。

 

さらに、各器官表面の保護粘膜が弱くなるために、ウイルスや細菌の侵入を容易にし、各種化学物質に侵され易くなります。

 

アロエの中にはこのムチンが多く含まれており、アロエムチンはアロエマンナン、あるボラン、アロクチンなどの多糖類が中心となって構成されていると考えられます。

 

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